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新着情報とお知らせ

宇都宮市歯科医師会からのお知らせ
2020-05-03
宇都宮市歯科医師会からのお知らせ
 新型コロナウイルス感染症における緊急事態宣言が発令された中、宇都宮市民の皆様は、不自由で不安な日々をお過ごしのことと存じます。また、コロナウイルス感染症に罹患された皆様におかれましては医師の指導のもと、適切な対応をお願い申し上げ早期のご回復をお祈り申し上げます。
 2020年5月1日におきまして、宇都宮市11名の感染者(退院3名)を確認しておりますが、他の大都市と比べましても非常に少ない罹患者数となっております。引き続き、外出時のマスク装着、ソーシャルディスタンスを保ち、帰宅時の手洗い、うがい、歯ブラシなどの口腔清掃をして頂きますようお願い申し上げます。
 さて、テレビやマスコミなどで話題になっている歯科医師・スタッフにとって感染リスクが高いとされる歯科医療現場ですが、私たちは新型コロナウイルス感染症の感染拡大以前から、多くのウイルス感染対策 (ウイルス性肝炎・エイズ・MRSA等) を行って診療をしております。現在まで、歯科診療を通じて歯科医師や歯科衛生士から患者さんへ感染した事例の報告は日本において確認されておりません。
 今回、新型コロナウイルス感染症において、歯科医院や歯科診療の受診にあたり多くの誤解が見受けられたため、宇都宮市民の皆様に、口腔と細菌とウイルス感染症についてご理解いただきたくお知らせ申し上げます。
 
①お口は、清潔でなければ、ウイルス疾患は重症化しやすい!
 ウイルスは、口、鼻、目から体内に入ってきます。ウイルスが体内に取り込まれる時に細胞のレセプターがたくさん露出している人が、ウイルスを吸着しやすいのです。
 口腔の不潔な人や歯周炎に罹患した人(嫌気性菌が多い患者)は、レセプターの露出が多いことは分かっています。つまり、口の中が不潔になると細菌性の肺炎リスクが上がり、新型コロナウイルス性肺炎に罹患した際、重症化しやすいことが知られています。
 
②「急に歯が痛くなる・歯肉が腫れた」などを放置すると体力・免疫が落ちてしまうためウイルス感染症が重症化しやすい!
 新型コロナウイルスの感染リスクの恐怖より、治療を中断した場合や、むし歯を放置している場合、免疫力が落ちてしまい逆に重症化のリスクを上げる事に繋がります。
 特に免疫力の低下している糖尿病や人工透析中など持病がある方は、歯周病の悪化が全身状況の悪化につながる可能性が高くなります。特に、介護現場等での口腔環境の悪化は、特にリスクを高めます。
 今は誰もが新型コロナウイルス感染症にかかる可能性があり、命を守るためにも、適切な歯科診療と口腔ケアが大事であるということを、宇都宮市民の皆様にご理解いただきたいと思います。
 御自身で診療の延期・メンテナンスの延期などの判断をなさらずに、ぜひ宇都宮市歯科医師会会員の歯科医師にご相談ください。来院いただくことが難しい場合は、電話等により診療を行い、お薬を処方することなども可能です。
 現在の歯科医療の現場は、消毒液やマスクなどの医療資材不足や、新型コロナウイルス感染症に関する新しい知見を踏まえた、より高度な感染防止対策を講じるため、一時的に診療内容の制限や休診などを行っている医院も一部ございます。ご理解ご協力のほど切にお願い申し上げます。
 今後も宇都宮市歯科医師会会員一同は、市民の皆様に安全・安心な歯科医療体制を提供し、全身の健康を保つための一翼を担えるように努めてまいります。
2020年5月1日
一般社団法人宇都宮市歯科医師会
会長 北條茂男
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